私はちみつがNetflixで観た映画を中心に

独断と偏見でレビューしていきます

『アナイアレイション ー全滅領域ー』ネタバレと考察の温床

こんにちは!はちみつです

 

この前、Netflixのジャンル別に分けられた映画郡からなんかいいの無いかなと探していた時に、なぜかクソ映画やB級映画ばかり並んだジャンルがあるなと不審に思って、よく見たら僕のマイリストでした

 

という訳で今回紹介するのは『アナイアレイション ー全滅領域ー』です

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B級映画感はぬぐえず、話の中で重要になる異形の動物がそこまでたくさん出てくるわけではないので少し物足りない感はありますが、割と絶妙なバランスで話がダレず詰め込みすぎず見やすい方ではあると思います

 

  • あらすじ

 主人公のレナは退役後生物学の教授として大学で講義をしている。1年前に極秘任務に向かい行方不明になった夫のケインをずっと探していたが、突然姿を現す。

 しかしどこか様子のおかしなケインは突然体調を崩し病院に搬送されたが、途中で軍隊に襲われどこかの研究施設に連行されてしまう。

 隕石が落下してた一に発生したシマ―と呼ばれる不可解な領域が日に日に拡大している。その施設ではシマ―の調査が行われており、ケインはその領域からの唯一の帰還者だという。

 心理学者のヴェントレス、物理学者のジョージ、人類学者のシェパード、救急医療退院のアーニャの4人と共にシマ―の中へ探検しシマ―の発生源である灯台の調査することになった。シマ―の中では「シマ―へ入った直後から数日間の記憶がなくなる」「一つの茎から様々な種類の花が咲いている」などの不可解な現象が起こっていた。

 領域拡大前に使用していた施設を発見した一行はそこで夜を明かすことにしたが、そこには過去の調査隊の遺したメモリーカードがあり、それを再生してみると...

 

  • どんな映画?

 この映画はレナが帰還して施設の職員から質問を受けるかたちで進行する映画となっています。「(シマ―内にいたのは)何日か...何週間か分からない」などと容量を得ない返答しかできないが、それでも職員が質問攻めにするので「おいおい...気が動転してるんだから休ませてやれよ...」と思いながら見ていました。

 

 シマ―の影響で光がプリズムに通したように虹色になるため画面全体が色鮮やかに彩られているので美しいな~と思いながら眺めるのも一興かもしれません。けどカビみたいなのが沢山映るので少しグロイな~とも思います。

 

 この”プリズム”という考え方が秀逸で、光だけでなく電波も散乱することで通信ができなくなったり、物語の重要な概念である「動物や植物のDNAまでもが散乱し浸透する」という現象がシマ―内で起こっており、普通では考えられないような様々な進化が起きていてワニの牙がサメなどと似たように同心円状に並んでいたり、ヒトのDNAを取り込んだ植物が人のような形状で生えていたり、更にはヒトのDNAを含んだクマが人の声のような鳴き声をしていたり...

 

 こういった映画にありがちな仲間同士の疑心暗鬼になって争い合うベタな展開や超常現象が起こる系の映画はラストがなんとも不完全燃焼になりがちなところを考察の余地(と言えば聞こえはいいかな?)として残しつつまとめてるところが非常にグッド

 

 そしてシマ―の発生源である灯台に到達したレナが見たものとは...

 

  • 感想

 この映画は全体を通して考察のし甲斐がありそうな内容でした。

 

 終盤に灯台で見つけたビデオに映った偽物のケインや灯台で出会った名前もないアイツとか、最終的にはレナが取り調べ後に偽ケインと抱き合った時に目の虹彩がプリズムに光を当てたように輝いていたことについての説明が一切ないため見ている側に答えをゆだねる形になっています。この点は原作の小説を読めば解決するのでしょうか?気になります。

 

 僕の考えとしては、最後にレナはシマ―の影響で宇宙人の影響を受け不老不死になった(と思われる)ためにシマ―の消滅後に偽ケインと抱き合った際に虹彩がプリズムになったのかなと思います。その影響で宇宙人サイドの人間になったからなのか、シマ―の件が大事にならないように研究員からの質問に要領を得ないちぐはぐな回答をしたり、宇宙人の侵攻に意味はないなどと言って精神異常者として片づけられるように仕向けたように感じました。

 

 更に偽ケインの存在に関して、最初に水を飲んだ際にシマ―に存在しない純粋な水を飲んだことで身体が拒絶反応を示したためにけいれんし危篤状態になったのかなと考えました。さらにシマ―が消滅した際のバックアップとして人間に紛れ込んでいてこの映画の後の時間軸でケインとシマ―によって浄化されたレナによる地球の再創造が始まるのかなと思いました。

 

 途中に訪れた基地で壁と同化している調査員の左腕に掘られた八の字の蛇(ウロボロス?)のタトゥーと同じものがレナの左腕にも彫られているのも何かしらの意味がありそうですね。ウロボロスを不老不死のモチーフとして考えるのならば、シマ―探索前にはレナの腕に(見た感じ)無いタトゥーがシマ―で過ごすうちに調査員のDNAの影響(DNAでタトゥーが写るとは思わないけど...)で出現したことでレナが不老不死になったことを暗示しているのかな?

 

 昼間の色鮮やかな画面と夜になった途端、大自然の驚異に晒され人間という生き物の脆弱さが現れてしまう暗闇が対照的に見えてドキドキしながら画面に食いついて見てしまいました。

 

  • 総評

『アナイアレイション ー全滅領域ー』の評価は…

ストーリー性  ★★★☆☆
   見やすさ      ★★★☆☆
     満足度        ★★★★☆
     考察度        ★★★★★
 

  ケインって聞くと旧約聖書カインとアベルを想像するよね。なにか意味があるのかな?キリスト教の観点からひも解くとなにか新しい発見があるのかも

 

それでは